乾燥する季節!オフィス火災はレイアウトで防止できる

湿度の低いこの季節、オフィスで特に注意したいのが火災の予防です。火災は一度起きてしまったら取り返しがつきません。とはいえ火災のリスクは身の回りに多く潜んでいます。オフィスで働くスタッフのためにも火災を起こさない防火策と、万が一火災が起きてしまった時のための対応をチェックしておきましょう。

オフィスのレイアウトで防火・防災対策

以前の記事で、建築基準法や消防法などでオフィスのレイアウトが制限されることをご紹介しました。
ここで改めて、防火・防災を意識しながら確認してみましょう。

個室内に防火設備があるか

天井まである間仕切りを設置して新たにできたスペースは法律上「部屋」とみなされますので、届け出が必要となります。その際、個室の中に、火災報知器やスプリンクラーといった消火設備がないと消防法違反となります。レイアウトを決定する際に図面に注意しましょう。

通路は確保できているか

通路の両側に部屋がある場合は1.6m以上、片側のみに部屋がある場合は1.2m以上の幅が必要とされます。レイアウトが決定して施行が始まってからの修正となると多額の費用が発生することになりかねないので十分に配慮しましょう。

また、法令には記されていませんが、窓側に鏡や金魚鉢など「レンズ」となりうるものを置くことは避けましょう。太陽光の熱を集めて発火する「収れん火災」の原因となります。2005年には六本木ヒルズのオフィスで、水晶玉による収れん火災が実際に発生していますし、ミネラルウォーターの入ったペットボトルによる火災発生例も報告されています。

オフィス火災の特徴

オフィスでの火災は一般的な住宅と比較して、非常に件数が少ないです。2015年度、住宅火災は日本全国で12,097件発生しましたが、そのうち事務所などでの火災は757件でした。火災の原因には大きく分けて4つあります。

  • 放火、火遊びなどの故意による事情
  • ガスの消し忘れなどによる過失による事象
  • 漏電や、位置的な条件による不慮の事象
  • 地震などの自然現象

がそれに当たります。オフィスでは基本的に火を扱うことが少ないので、住宅と比較して火災のリスクが少ないですが、ひとたび火災を起こしてしまうと、甚大な損害を被ってしまうことになります。

もし火災が起こってしまったら……

当然ながら、火災が起きると人命に被害が及ぶ可能性があります。従業員や顧客、清掃業者など会社に関係する人に限らず、命が失われた場合は賠償もさることながら、会社の名前に大きく傷がつくことは避けられません。また、火災の規模が大きくなると延焼により近隣の住宅や事務所への損害も発生します。機器備品や顧客情報といった会社の財産に被害が及んだ場合も、取り返しがつかないことがあります。運良く人的・物的な被害が少なかった場合でも、「火災を起こした」という情報が企業の信頼・イメージを大きく損なってしまうことになります。

オフィスレイアウトで防災対策

以下のような点を意識してオフィスのレイアウトを考えることで、火災の予防につなげることができます。

1.通路を広く確保する

オフィスの通路を広く取ることで、万が一火災が起きた場合、避難のための動線をスムーズに確保できます。また、延焼のリスクを軽減させる効果もあります。

2.窓の▼マークに注意

3階建て以上の建物の窓ガラスに貼ってある赤い三角「▼」は、消防隊進入口マークです。このシールが貼ってある窓ガラスの前に荷物やロッカー、パーテーションなどを置くと、万が一の場合に救助の妨げになりますので気をつけましょう。火災時にはその位置から消防隊が入ってくるイメージを持ってオフィスデザインをすることも必要です。

3.排煙窓を忘れずに

オフィスの上部に、非常時に煙を排出するための排煙窓が設置されている場合があります。排煙窓はボタンやハンドルで操作するタイプが多いのですが、基本的に非常時と点検時しか使用することがないので、ボタンやハンドルが棚などで隠れてしまっているオフィスを目にすることもあります。これもとても危険なので、レイアウトを考える際に注意しましょう。

防火の意識づけを大切に

めったに起きることのない火災にはなかなか意識を向けることは難しいものですが、起きてしまってからでは遅すぎます。オフィスのレイアウトを決める、といった大規模な仕事にあたる時から、日常の業務の中で防災意識を高める、といったレベルにいたるまで、人が集まる空間で仕事をする際には要所要所で火が出ないか、もし出てしまったら、といった意識を忘れないようにしたいですね。