窓があるかないかがオフィスの作業効率を大きく変える!?

オフィスに窓を確保することを義務付ける法律がないことや都心部におけるオフィスビルの過密化などが原因で、近年では窓がない(またはほとんどない)という執務室も珍しくないようです。しかし窓がないと、気分転換の効果や開放感の向上が見込めないだけでなく、従業員の健康や作業効率にも悪影響が出かねないという懸念もあります。

窓から入る自然光は従業員の健康や生産性を高める

オフィスの窓が持つ基本的な効用には、明るさや開放感といった「雰囲気の改善」と時刻や天候、季節の移り変わりを知るなどの「外界とのつながり」、外気を取り込み気分転換にもなる「室内の換気」の3つがあり、従業員のメンタルの安定などにプラスに作用しています。しかし近年の研究によって、オフィスの窓にはより重要な機能があることがわかってきました。そうした研究のいくつかをご紹介します。

自然光をより多く浴びると、生活の質や睡眠の質が向上

アメリカのノースウェスタン大とイリノイ大アーバナ・シャンペン校の研究結果によると、オフィスでより多くの自然光を浴びている人は、窓がないなどの理由で自然光をあまり浴びていない人と比べて、一晩に平均46分も眠りが長く、また睡眠の質も良く、さらに健康状態や活気・やる気といった生活の質もより高くなっているということがわかりました。

自然光をより多く浴びると、コミュニケーションが円滑になる

アメリカのコーネル大が看護師を対象に行った研究結果によると、夜勤の看護師に比べて、自然光を浴びる機会の多い日勤の看護師の方が同僚と円滑にコミュニケーションできており、患者に対してもより感じがよく、健康状態もよいということがわかりました。

自然光を効果的に取り入れる「採光フィルム」が便利

ここ2、3年の間に複数のメーカーから「採光フィルム」が相次いで発売されました。これは窓から入る自然光を天井などに効果的に反射、拡散させて、部屋全体を明るくするというもの。オフィスの窓に設置すれば、季節や時間帯によって「まぶしすぎる」と感じることがなくなるだけでなく、日中の室内がこれまで以上に明るくなって節電効果が期待できるという優れものです。こうした製品の普及により、オフィスの窓はその重要性を一層増すことになるでしょう。

窓が少ないオフィスでも、レイアウトの工夫で明るくなる

もしあなたの会社が窓のない(または小さい)オフィスでも、あきらめる必要はありません。なぜならレイアウトを工夫することで、限られた自然光を最大限に活用することができるからです。

例えば、窓際に採光の邪魔になるようなものを置かず、間仕切りには全面ガラスのものを採用すれば、自然光がオフィスのかなりの範囲まで広がります。その上で執務スペースをできる限り窓際に寄せるゾーニングにすれば、従来よりも明るいオフィスになります。もし視線などが気になるようなら、その部分の間仕切りにはフィルムを貼りましょう。

もっともレイアウトの工夫でも対応できず、従業員からの「もっと光を!」という声が強まったら、いよいよオフィス移転を検討するときでしょう。

オフィス風水の観点からも、窓は適度にある方がよい

「非科学的だ」という人もいますが、実は参考にしている人が結構いるのが風水です。実際に「ビジネス風水」「オフィス風水」などと言う言葉もあるくらいです。そして風水の観点からは、窓が適度にあるオフィスは運気を呼び込む良いオフィスであると考えられています。反対に窓が全くないオフィスは運気を呼び込みにくいと考えられています。

しかし窓が大きければより運気を呼び込みやすくなるというわけでもないそうです。というのも大きすぎる窓は過度な「陽のエネルギー」をもたらすため、従業員が仕事に集中しにくくなるからだとか。やはり何事もほどほどがよいのかもしれません。