資料·備品の管理を徹底して、スッキリ快適なオフィスに

黙っていても増え続ける書類と物。オフィスが雑然として閉塞感が出てしまうだけでなく、探し物がすぐに見つからないなど作業効率が悪くなり、情報セキュリティ上の問題も生じます。事務所の移転やオフィスのレイアウト変更を機に、紙や物の管理方法を抜本的に見直してみてはいかがでしょうか。

紙や物は増え続け、管理上の悩みは大きくなるばかり

まず紙や物の管理に関する主な問題を、以下に挙げてみます。

書類、資料等、紙の管理に関する悩み
  • ・増え続けるファイルや書棚による窮屈さ
  • ・必要な書類をすぐに探し出すことができない
  • ・情報セキュリティ(紛失や漏えい等)の不安
  • 保管期間が過ぎても廃棄し忘れる
  • ストックスペースの家賃がかさむ
備品や什器等、物の管理に関する悩み
  • 将来使う可能性があり、処分できない机や椅子がある
  • イベントや特定の時期にしか使わない物が場所を取る
  • 来客時にオフィスの見栄えが悪い
  • 通路に物がはみ出し、法令違反のおそれがある
  • 販促物の在庫管理が悪く、重複発注等の無駄が生じる

まずオフィスの断捨離(だんしゃり)から始めよう

オフィスを移転したりレイアウトを変更したりする際に、紙や物をすべてそのまま残しておこうとするのはやめましょう。むしろ断捨離のよい機会と考えるべきです。

例えば、株式会社野村総合研究所(NRI)は2004年頃、ある200人規模の本部で保管していた書類について、不要なものは廃棄・焼却処分し、たまにしか見ないものは外部の倉庫等で保管し、頻繁に見るが紙で保管する必要のないものは電子化する「捨て捨て」の取り組みを実施しました。その結果、共用キャビネットを69%、個人用サイドキャビネットを56%、一人当たりの文書保存量を61%、それぞれ削減できたとのことです(※1)。

※1:総務省の地方公共団体の職場における能率向上に関する研究会『10のワークプレイス改革の取組」(詳細版)』より。

適切な紙の量を見極めてからオフィスをレイアウト

オフィスを移転する際、従業員や机、書棚等の数に基づいてオフィスの広さを割り出してはいませんか。移転直後はスペースに余裕があっても、わずか数年でオフィスが書類や資料等であふれかえってしまうことになりかねません。

そこで最近はオフィスに置く紙の量を事前に見積もってから移転先のオフィスの広さを決めるやり方が注目されています。その具体的な方法は以下です。

  • [step1]現状のオフィスにおける紙の量を「Fm(ファイルメーター)」(※2)という単位を使って
        “見える化”する
  • [step2]移転先のオフィスにおける文書管理方針(例えば保管期間や廃棄のルール、何を
        電子化して何を紙で保管するかなど)を当てはめて適切な紙の量を見定める
  • [step3]その量を収納できるだけの家具を用意する

※2:大きさにかかわらず書類やバインダー等をすべて積み上げた時の高さをいう。1Fmや約10,000枚の紙に相当します。

文書の電子化はフォルダの構成等わかりやすさがカギ

一口に「文書の電子化」といっても、アクセス権のある従業員の誰もが電子データの保存場所を把握し、閲覧できるようになっていなければ、紙を捨てることはできません。合理的でわかりやすい電子データの保存フォルダの構成を社内に提供し、かつ組織としての電子データの管理方法を定めて運用してこそ、紙の大幅な削減と業務効率の向上、そして情報セキュリティの維持が実現するのです。

フリーアドレス等のレイアウト変更も効果的

第35回のコラム「フリーアドレスって本当にいいの?メリットとデメリット」で触れていますが、フリーアドレス制を導入すると、各従業員が紙を持たないことになる結果、デスク回りの整理整頓やペーパーレス化が大きく進みます。文書の電子化と同じタイミングでフリーアドレス制を導入する会社も少なくありません。

トランクルーム等も安価で便利なオプション

ストックスペースの賃料等を考えれば、紙や物をトランクルームのような社外のスペースに保管するというのは魅力的な選択肢です。入退出の管理や防火、防水等の対策が万全であるだけでなく、紙や物の搬出・搬入までやってもらえます。中には保管する物品をすべて採寸・撮影し、Webで閲覧できるというサービスを提供している業者もあるので利用してみてもよいでしょう。