オフィスの“音”にお悩みはありませんか?

音や話し声がオフィスにおける業務の生産性に影響することをご存知ですか? とかく日本企業では、「集中すれば静かになる」といった精神論で片付けられがちです。しかし音や話し声の作業効率への影響はさまざまな研究で立証されている事実があります。そこで最新のオフィスの騒音対策をご紹介します。

「音のプライバシー」は最大のストレス要因

シドニー大学のJungsoo KimとRichard de Dearが実施した調査研究『Analysis of Data From the Center on the Built Environment』によると、オフィス空間において最大のストレス要因となっているのは、常に誰かに見られていることや室温問題などではなく、「声や音に関するプライバシーの欠如」でした。特に、個室のないオープンオフィスやパーティションで区切っただけのオフィスでは、実に半数以上の人がフラストレーションを感じているという結果になりました。

オフィスにおける有意味騒音と無意味騒音

オフィスにおける騒音は、「有意味騒音」と「無意味騒音」の二つに大別されます。無意味音とは、常に聞こえ続けているものの特に意味を持たない音のこと。例えば、空調機や複合機、サーバーが発する音や外を走る車の音などです。

これに対して、有意味音は、話し声や音楽など特定の意味を持っている声や音のこと。例えば、従業員同士の話し声や電話でお客様と話している声、隣のビルから流れてくる顧客を呼び込む宣伝フレーズなどです。

研究によると、無意味騒音に比べて有意味騒音は人の認知過程を中断し、業務の知的生産性に対する悪影響が大きいことがわかっています。

オフィスの騒音対策に効果的なサウンドマスキング

オフィスの騒音対策、特に有意味騒音に対する有力な解決策として注目されているのがサウンドマスキングです。端的に言えば、騒音を別の音でカモフラージュするというものです。例えば、応接室や会議室の隣室に会話の内容が漏れることを防いだり特定の音が気にならないようにしたりするために、無意味な広帯域の定常音や、小川のせせらぎ音や優しい雨音といった自然音を模した音を流します。

かつてはBGMを流しているオフィスが多かったのですが、BGMも有意味騒音の一種であるため、ともすれば従業員の集中力がそがれてしまい、また、応接室や会議室で使いづらい面もありました。しかし、サウンドマスキングにはそうした懸念点がないばかりか、複数のチャンネル(例えば、集中力向上のためのものやリラックス用のもの)を使い分けることで、業務の知的生産性を高める効果も期待できます。

パーティションで仕切るとうるさく感じにくくなる

研究によると、視覚的なノイズを減らすことで、オフィスの騒音のうるささを改善できることがわかっています。例えば、雑然とした机の周りで打ち合わせをされると、その近くの席にいる人はよりうるさいと感じる傾向にあります。そこで、低めに設定されたローパーティションを設置すると、机の上や話している人の身振り手振りが目に入りにくくなり、話し声があまり気にならなくなります。

吸音パーティションや防音カーペットもお勧め

防音カーペットは手軽に使え、しかも効果が大きいと言われています。コンクリートや硬いタイルの床は約3割しか音の反射を抑えないのに対して、防音カーペットは約7割も音の反射を抑えるからです。また、パーティションを吸音効果の高いものに替えると、音の反射が抑えられて聞き取りやすくなる結果、普通の声量で会話できるようになります。